140の範疇外

Twitterに書ききれないことを書くところ。

索道が連なる珍しい場所の話

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とある日のこと。

私は歩道の無い道にいた。道自体は整備されているから歩くのは楽、いちおう観光路ではあるのだ。

 

道の先にあるキャンプ場を過ぎ、林道を進み、

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ある程度進んだところで振り返る。

それなりに傾斜あるのに写真だとなだらかに見える不思議。

 

数分後。

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ある。

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監視所がある。

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リフトもある。

しっかりとした遺構だ。

 

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かつての通り道には木が繁る。動かなくなってから何年経っているのだろうか。

 

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よく落ちない。

 

さて、この場所も魅力的であるが道は先へ続いている。

そしてこの先にこそ、私の主目的があるのだーーーー

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この斜面のヤバさ伝わんねぇんだろうな〜〜〜!!!!(満面の笑み)

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進行方向に対して視点を90°横にして撮影。体感は崖。

ゲレンデなんかとさえ思った。

 

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斜面を登りきった。そしたらこれがあった。

先程通り過ぎたリフトの終着駅である。

プーリーも現存、当時の様相をよく残す…。

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近くから。

 

ところで。

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もう少し歩を進める。

斜面は緩やかだが道が無くなった。

 

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着いた。今回の目的も見える。

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ひしゃげた待合室。

 

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そしてロープウェイ本体。なんか不安になる角度をしている。

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正面。なんとも風情に溢れた面持ちですこと。

 

さて、ここはロープウェイの山頂駅である。

山頂と言えば展望。

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めちゃくちゃいい景色。

こういう景色を見たいが為に廃墟探索してるんかなー…などと思ったり。

 

ここらでこの遺構群は何なのかという簡単な説明を。

かつてこの付近には2つの遊園地があった。

うち片方は現役、もう一方は閉業後解体という今日に至る訳だが、双方が現役であった頃に両者を繋ぐ交通手段が存在した。

 

①遊園地A(現役)からリフトでロープウェイ山麓側の駅へ

②ロープウェイで山頂側の駅へ

③山頂側の駅からリフトで遊園地B(解体)へ

(逆もまた然り)

 

今回の探訪に照らし合わせると、最初に出会ったリフトは③、ロープウェイの駅は②となっている。

当時の繁栄を一人で踏み歩く寂しさはいつもの事。

 

文章が長くなってしまった。

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1つ前の写真を撮った位置から振り返る。立派な建物だ。

 

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再び車体の側へ、割れた窓から手を突っ込み内部を確認。

なんとも不思議な空間であるように思えた。

マイクもぶら下がる。

 

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管制室。操縦機器とかは見当たらないから山麓側の駅にあるんだろう。

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まったく静かな場所であった。

 

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帰り際に見つけたベンチ。木と共に。


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この斜面のヤバさ伝わんねぇんだろうな〜〜〜!!!!(満面の笑み)

 

……

………

 

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翌日、私は歩道かどうか怪しい道にいた。舗装はされている。整備は、どうだろ。

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(こんなん道程にしとくなマジで)

 

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暫く歩くと、こんな光景に出くわす。

なんかねぇ。

 

さて、現在私は遊園地Aの西側にいる。つまり本日の目的地とは遊園地Aのリフト駅とそこに接続されていた山麓側のロープウェイ駅である。

 

が、今回の記事において山麓側のロープウェイ駅への探訪が成し遂げられる事は無い。

行ったら帰りの飛行機に間に合わなそうだったから。というひどく凡庸な理由によって。

 

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まともな道路から外れると、いよいよ存在が顕著になってきた。間違いなくこの先に何かある、という確信のもと歩を進める。

 

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何かあった。この場所にはこれだけが残っていた。何故かは、分からん。

 

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さらに先に進むと荒れた建物に辿り着いた。

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かなりの崩落具合、ここはなんの施設だと辺りを見てみると

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Dragon…?

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Arm…?

 

いや分かんねぇなと困惑、遊園地の残留物なのだろうか。

 

しかしここはリフトの駅ではなさそうだ。

先程通った遺構的にそんな遠くは無さそうだ…と考え、ふと思いついた。

「リフトの線辿っていけばいいんじゃね…?」

という訳で実行、そして

 

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ここだ!!!

小さく椅子も見える。本当に植物の侵食が激しい遺構、さて上に登るにはーー

 

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😫←行きたくなさが爆上がりした顔

安全さが目に見えて損なわれている。しっかりした装備を身につけてもいないため、ここは止めておくかと思うがまぁ

 

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着いた。安全とか知らん。

探索を始め、

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そして、完成された空間があった。

廃墟美、という言葉を無闇矢鱈に使うつもりはないが、それにしたって美しい。なんて静謐な場所なのだろう。

 

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魅力しかない。困った。

 

しかもまだ部屋がある。

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よくもまぁ一から十まで完成された空間ですこと、と深い息が漏れる。

 

話は変わるが、過去のブログ記事にて廃墟探索において怖いものとは他人の気配だ、と書いた。

それに間違いは無いのだが、もっと視野を広く持った方が良かった。

人間がいないから安全、とはならないのだ。

どういうことか。

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駅に備え付けられた物置と化した小便器。

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隣は大便器だろうと扉を開け、すると、
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「     。」

 

 

呼吸が一瞬止まった。無意識のうちに扉を閉じ、数歩後ずさり、息を吐く。

結論から言えばもう死んでいる巣である。

こちらに危険はないのだが、この場においてそんな事どうでもいい。

 

何十秒か息を整え、危険がないことを確認してから再度扉を開き上の写真を撮った。

なんというか、心臓に悪過ぎる。

 

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上の階へ行く階段。この先はリフト乗り場のはず。

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なんだここ最高か?

素晴らしい遺構の残り具合、というか人為的な欠損も見つからない。

ゆったりとした凋落に心も穏やか、暫く動かずにこの風景を見ていた。

 

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ちなみに振り返るとこんな感じ。木を撮っているのか遺構を撮っているのか。

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山の下の方へワイヤーが伸びていた。

 

 

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カラフルな椅子達。この色彩こそ、風景における立役者だ。

 

ちょくちょく写っている白い小屋、中はこう。

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エモいな~!!

 

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機構なども撮っておいた。

 

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もちろん「のりば」の看板も。

 

そろそろ帰る時間がやってきた。ので

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最後に全体を撮り、
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階段を降り、
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元の山道へ。

これ先まったく分からないのけっこう怖さある。行きも同じ道通ってきてるとはいえ。

 

道、ある?

 

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基礎部分。山道から。

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すぐに舗装された道に出る。

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見上げれば先程の駅が佇んでいた。

というかなんで行きに気づかなかったんだ…。

 

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帰り際、おまけの廃ホテル。

 

といったところで今回のブログはここまでとなる。以下結び。

大体いつもこのブログに用いる写真は一眼によるものを使用しているが、今回は携帯をiPhone13に変えた直後という事で全て携帯で撮影してみた。

iPhone8からiPhone13という買い替えだったのだが、カメラの進化にびっくり、ワイドカメラとかめっちゃ便利じゃん。夜景も強いし。

さらに言うなら今回は斜面がキツかったのでむしろカメラ持っていかなくてよかったと思えるレベルである。いやー、買ってよかったー!

 

そして廃墟の感想というかなんというか、

私が行かなかった山麓側のロープウェイの駅もたいそうな遺構であるらしいので次の機会には必ず行きたいなって思いました。

いつ行けるのか本当に知らんけど。

 

 

あとなんか自分で自分のブログ評価してるみたいなヤツになっちゃった。誤操作です。

 

終わり。