140の範疇外

Twitterに書ききれないことを書くところ。

クリスマスにかっぱの話 後半

かっぱ要素は前半で終わりだよ。

クリスマス要素は欠けらも無いよ。はい。

 

鬼怒川2日目。かっぱ風呂周辺の廃ホテルを見てまわる。といっても内部に入ったのは1軒のみ、これも心残り。

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ほとんどが東武鬼怒川線沿いにあるので、歩きやすさでいえば立地は最高だ。

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1軒目、これは扉が閉じられているので外観だけ。なかなか大きいホテルだけに、中を見てみたかった気持ちも大きい。

 

2軒目、ホテルの近影を撮り忘れる初歩的なミス。外観だけなら、1枚目の写真に写っているホテルがそれである。

 

↓↓内部↓↓

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このホテルにも鹿がいた。お隣に比べて可愛い。

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エントランスを過ぎてバーへ。

途中の廊下にあるこれは男根のようにも見えるがここはホテルだし、はて。

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バーの壁面には先に探索したであろう人達が残していったものが。なんていうか、うん。

 

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別の食事処。ジョッキやグラスが並び、非常に保存状態がいい場所だった。


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なにせ客室がこれだ。

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廊下がこれだ。

崩れるという事は無いだろうが、内部の劣化が激しいホテルだった。

 

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事務所内。テーブルの上に置かれていた写真を見ると、このホテルが営業していた当時の外観を写したものだった。

たった1枚の写真に残るかつての隆盛は、どこに消えていってしまったのか。

それを問おうにも、このホテルは静寂が過ぎた。

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宇宙メニュー。アポロ計画に夢を見たホテルはしかし、

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時代の流れに飲まれていった。

 

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ホテルも上まで登ってきた。このフロアに客室は無く、広間やカラオケが設けられている。

廊下はガラス張りゆえに外の景色も見渡せる。対岸は現役のホテルであり、それがなんとも言えぬうら悲しさを誘う。

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カラオケルーム。設備だけ見れば、そこまで古くないように見える。

 

場所は打って変わって大浴場。ホテルの下部に併設されており、この構造はかっぱ風呂を彷彿とさせる。やはり鬼怒川に近づけたかったのだろうか。


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8つの風呂を巡る型式の大浴場。

後日気づいたのだがこの浴場、男女の区別はどうなっていたのだろう。

時間交替制だったのか、はたまた混浴だったのか。

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かっぱの代わりにカエルが三匹。浴場の入口にて客を待ち続ける。

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脱衣所は崩壊が酷かった。洗面台を見ると人為的な破壊も見て取れる。

 

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ホテルの内部において最後に訪れたのが厨房だった。私の主観だが、現役の頃を色濃く残す厨房はかえって廃墟の様相をよく表しているように思える。

 

 

ホテルを出て更に歩いた。鬼怒川公園駅に近づくにつれ、更に人通りはまばらになり廃墟化した建物も多くなる。その中に一つ、大型のものが。

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グリーンパレスと書いてあるこのホテルは、閉業しているのだろうが中に入るのは躊躇われた。閉業はここ数年、おそらく業者が入っている。

こう考えると、ここはまだ休業から廃墟化への途上段階にあるのだろう。

せっかくの敷地、どうにか活用してくれればいいが。

 

 

自分が赴いたのが平日という事もあったのだろうが、鬼怒川温泉の寂れ具合は想像以上であった。前半にて廃墟群がテレビで取り上げられると書いたが、その見出しはたいてい

「なぜ?  観光地に廃墟群」

といった旨のものがつけられる。

解体されないのか、だとすればどうするのか。

この論が決着を見るのは何年後なのか、私には分からない。

だが、せめて廃墟としての終末を迎える時は穏やかなものであるように願う。